はじめに
漫画・アニメの「鬼滅の刃」で勝手にですが僕が確信していることがあります。
それはこの物語がDVモラハラとの戦いを象徴しているということ。
- はじめに
- 「鬼」はDVモラハラ加害者を表現したもの
- 鬼が人を喰う理由
- 人が鬼になる方法
- 敵味方双方に描かれる家族の物語
- 炭治郎が鬼と戦う目的
- 鬼が嫌う藤の花と日光
- 一生懸命生きている優しい人達が虐げられる
- 親から子へのモラハラ連鎖を断ち切るヒント
- 最後に
「鬼」はDVモラハラ加害者を表現したもの
この物語は、「鬼」と呼ばれる人喰いモンスターとこれを退治する「鬼殺隊」との戦いを描いた戦闘ものです。
テレビ放送での主人公の竈門炭治郎 (かまど たんじろう)と鬼殺隊、虫柱の胡蝶(こちょう)しのぶとの会話の場面。
ここで「鬼」はDVモラハラ加害者を表現しているのだと思いました。
炭治郎:どうして俺達をここへ連れて来てくれたんですか。
しのぶ:夢を託そうと思って。鬼と仲良くなる夢です。炭治郎君ならできます。
鼻が利く炭治郎がしのぶから怒りの匂いを感じ、
炭治郎:怒ってますか?なんだかいつも怒っている匂いがして。
しのぶ:そうですね。私はいつも怒っているかもしれない。鬼に最愛の姉を殺されたときから、鬼に大切な人を奪われた人の涙を見るたびに、絶望の叫びを聞くたびに、私の中には怒りが蓄積され膨らんでいく。体の一番深い所にどうしようもない深い嫌悪感がある。
私の姉も君のように優しい人だった。姉は鬼に同情していた。死ぬ間際ですら鬼を憐れんでいた。
私はそんなふうに思えなかった。
人を殺しておいて可哀そう?そんなバカな話は無いです。
でも、それが姉の思いだったなら、それを私が継がなくてはと。。。
だけど、疲れました。自分を守るために、鬼はいつも嘘をつく。理性をなくし、むき出しの本能のままに人を殺す。
自分を守るために嘘をつき、理性なく、本能のままに相手を殺す。
これって、モラハラ加害者そのものだと思います。
鬼(モラハラ加害者)に対するしのぶさんの複雑な想いにも共感できます。
後で書いていますが、鬼はみな悲しい家族との過去を持っています。
モラハラ加害者は、虐待やありのままの自分を愛されない家庭環境で育つことで、モラハラ人間となります。同情されるべき幼少期を過ごしています。
僕の妻もそうです。
モラハラ加害者は、もともとはモラハラ被害者でした。
同情されるべき存在だということは本当に良く分かります。でも、これだけ酷いことをしておいて可哀そう?そんなバカな話は無いです。
同情されるべき存在だということは本当に良く分かります。でも、そのあまりにも酷い行いに晒されると、体の一番深い所に拭い去ることができない深い嫌悪感が残ります。
僕は妻に対して同情と嫌悪感の両方を持っています。
僕の妻は、真の意味では愛されない幼少期を過ごし、やっと手に入れた甘えられる存在が夫です。欠乏した愛情を取り返そうと、重い重過ぎる甘えがDVとモラハラです。今はその夫から離婚を迫られています。
妻が感じている愛情への欠乏感と孤独感の大きさを思うと同情します。
でも、だからって、継続されるDVとモラハラには嫌悪感を抱きます。
同情と嫌悪感が同居するからだと思いますが、しのぶさんと同じように僕も出来る事なら妻と仲良くしたいという、おろらく叶うことはない夢を持っています。
このシーンでは完全に鬼と妻が重なり、しのぶさんと自分の心情が重なり涙してしまいました。
そう、僕だって、出来るなら離婚なんてしたくない。
子供達と一緒にいたい。。。
できることなら、仲良くしたい。。。
鬼が人を喰う理由
鬼は人間を主食としています。人間に対して激しい飢餓を感じます。その食べた血肉を栄養として、人間離れした力を発揮して生きています。
モラハラ加害者と同じですね。
激しい飢餓に襲われ虐待をやめることができない。
被害者を見下し貶めながらも、実は被害者を虐待する(殺し食す)ことに依存して生きています。
そして、ときに大きな社会的成功を手に入れます。
人が鬼になる方法
鬼はもともとは人間です。人間が、鬼舞辻無惨(きぶつじ むざん)という親玉の鬼から血を分けて貰うことで鬼になります。
この血を貰うことで鬼になるというのは、モラハラ人間の主な発生源である親子関係、親のモラハラ気質が子にコピーされていくことを象徴していると思います。
この鬼舞辻無惨は、どういうキャラクターかというと、超モラハラ気質です。鬼の親玉であるだけでなく、モラハラ気質の親玉でもあります。
やはり、鬼はモラハラ加害者を象徴していると思います。
敵味方双方に描かれる家族の物語
鬼滅の刃では、本編の鬼と鬼殺隊の戦いとは別に、鬼と鬼殺隊員の過去の物語が多く描かれます。彼らがどうして鬼となったのか、鬼殺隊員となったのかという過去が描かれます。この過去の物語で圧倒的に多く描かれるのが家族の物語です。
鬼も鬼殺隊員も悲しい家族の物語を背負っています。
主人公の竈門炭治郎とヒロインの竈門禰豆子(ねずこ)も恋人ではありません。
兄妹です。
その他の家族は全員鬼に殺されています。
このあたりからも、鬼滅の刃がDV、モラハラなどの問題を抱えた家族の在り方を象徴的に描いた物語だと感じます。
炭治郎が鬼と戦う目的
炭治郎は鬼舞辻無惨から血を与えられ鬼にされた妹の禰豆子を人間に戻すために鬼と戦っています。
モラハラ配偶者と戦い、毒親の影響で子供がモラハラ加害者になるではと心配しながら、そうならないよう努力し愛情を注いでいる人達を表現しているのかもしれません。
僕もその一人です。
次男が僕のノートパソコンへテープ付けしたメッセージです。
「芝刈りをして、もっと働け。あんたは意地悪だ。」
意地悪だと傷つけることを言いながら、自分たちのために働けと利用しようとします。
母親の言うことをコピーしているだけなのかもしれませんが、子供にモラハラ気質が受け継がれていくのは、見ていて辛いです。
「働くよ。パパは意地悪じゃないよ。」って笑顔で優しく伝え続けるしかありません。
"Please cut lawn. Thank you"って伝えた方が良くない?誰に対してもだよって伝え続けるしかありません。
炭治郎は、どんな酷い目にあってもいい奴なんです。
僕も見習ってがんばります。
鬼が嫌う藤の花と日光
鬼が苦手にしているもが藤の花と日光です。
藤棚に咲くの紫の花は奇麗ですね。
藤の花言葉は、優しさ、決して離れない、歓迎、恋に酔うです。
モラハラ家庭とは対極にある家庭を連想させます。
愛情と思いやりに溢れていて結束している家庭。新しい命を歓迎し育った子供達が恋をして新たな家庭を築いていく。
鬼は日光に当たると死んでしまいます。
モラハラ人間が嫌うことは、自分の悪行が白日のもと晒されることです。
モラハラ離婚の調停の場で、「最低の妻(夫)に最低だと言って何が悪いんだ」といったモラハラ発言をするモラハラ加害者はほとんどいないそうです。
加害者はモラハラが悪いことだと知っています。そして、それがバレることを恐れています。
僕は妻にモラハラについて書かれた記事を渡して読んで欲しいと頼んだことがあります。妻がしていることが典型的なモラハラであり、それに気付いて治して欲しいと願ったからです。
妻は読もうとすらしませんでした。読んだ?と聞いてもずっと返事をせず無視でした。
モラハラ人間は、自分の心の内面ですら、自分の悪行を白日のもとにさらすことを恐れています。
鬼が日光に当たると死んでしまうというのは上手く表現されていると思います。
一生懸命生きている優しい人達が虐げられる
コミックの最近の一場面です。
鬼に心と体を乗っ取られそうになる炭治郎へ禰豆子が語りかけます。
お兄ちゃん独りにすべて背負わせたね。
どうしていつもお兄ちゃんばかり苦しい目にあうのかなあ。
どうして一生懸命生きている優しい人達が
いつもいつも踏みつけにされるのかな。
悔しいよ、お兄ちゃん負けないで
鬼になんてなっちゃだめ
帰ろうね
家に帰ろう
モラハラ被害者は、ときに誰にも言えず一人ですべてを背負い込みます。
みんな一生懸命生きている優しい人達です。
そして、いつも踏みつけにされます。
幸せで穏やかな家へ帰りたい(持ちたい)と渇望しています。
モラハラ被害者が加害者へ転じてしまうことも改めて表現されています。
そんなモラハラ被害者へ禰豆子からの共感性に溢れる優しい言葉だと思います。
モラハラ被害者として涙が溢れる場面でした。
親から子へのモラハラ連鎖を断ち切るヒント
鬼滅の刃で僕が一番好きなキャラクターは炎柱・煉獄杏寿郎(れんごく きょうじゅろう)さんです。彼も悲しい家族の物語を背負っていますが、全く弱音を吐きません。兄貴肌の強く思いやりのある人です。
最後は、闘死します。死に際にも、全く恨み言は言わず、思いやりに満ちた言葉を残して死んでいきます。
僕も、杏寿郎さんを見習い子供達へは決して母親(妻)への恨み言や悪口は言わないと誓っています。妻の方は、子供達の前だろうが、全く気にせず僕へモラハラ攻撃をしてきます。面前DVもあります。悪口を吹き込み、子供達を使って攻撃してくることも多いです。
だから、本当に喉元まで、彼らの母親への恨み言や悪口が上がってくることもありますが、杏寿郎さんのことを思い、ぐっとがまんしています。
この杏寿郎さんが小さい頃に母親に言われたことに子供をモラハラ加害者にしないためのヒントがあるように思いました。
杏寿郎さんは子供のころから剣士として才能に溢れていました。
母: あなたはなぜ、そんに強いのか、人並み外れた才能を持っているか分かりますか?
杏寿郎: なぜですか?
母: 弱き人を助けるためです。
モラハラ加害者はときにすばらしい才能を持っています。
僕の妻もそうです。有名大医学部を数年飛び級して卒業しています。博士号も複数持っています。外国人でありながら、最も難解な言語の一つである日本語検定の一級を持っています。
でも、その才能すべてを自分のためだけに使います。さらに、他人をも自分のために利用しようとします。
この場面を見て、その才能を他の人のために使うという発想があればモラハラ化しないように思いました。
父親の僕がいうもの親ばかですが、僕の息子達は学業は学校でトップクラスですし、サッカーの選抜チームの選ばれたこともあります。
息子達は、勉強もスポーツも本当によく頑張ります。
その頑張りの一部は、毒母からの条件付きの愛情(成績の悪い子には愛情を注がないよ)によるものです。
そうやって、頑張らない自分、ありのままの自分は愛されることがないと、自己肯定力を喪失します。モラハラ人間は、喪失した自己肯定力を満たすために、自分の家族を攻撃します。
杏寿郎さんのお母さんと同じことを長男に伝えてみようと思いました。
君が勉強やスポーツにおいて、才能に恵まれていることをパパは知っているよ。
なぜそんな才能を持っていると思う?
日本のアニメを見て思ったのだけど、他の人達を助けるためだと思う。だから、その才能のすべてを自分のためだけに使わないで欲しい。他の人、困っている人達のために使って欲しい。
君が勉強やサッカーに努力しているのは知っているよ。でも、それで良い成績が取れたり、選抜チームに選ばれたりして、努力が報われているのは、単に運が良いだけだということを覚えていて欲しい。
世界には、どんなに才能に恵まれていても、どんなに努力しても報われない這い上がれない人が沢山いることを知っておいて欲しい。
これからどんな成功を収めても、すべて自分の力で獲得したなんて思わないで欲しい。
その成功と才能を他の人達のためにも使って欲しい。
息子は分かったと言ってくれました。
最後に
今回は僕の勝手な妄想ですが、鬼滅の刃はDVモラハラを描いた物語だと確信しているので、何度も涙を流しながら視聴しました。
実は思い出して書いているだけで涙が出ます。
うろ覚えな所もあり、実際のセリフは少し違うと思いますがお許し下さい。
アメリカに住んでいて思うことは、日本のアニメのレベルは高い!
全く粘ることなく、潔く最終回を迎えたことも賞賛されていますね。
この物語がDVモラハラとの戦いを象徴しているのかもと思って見直すとまた違った楽しみがあると思います。
日本ではAmazon Prime Videoで追加料金なしで視聴できるみたいです。
クリックしてあらすじを読んで頂けるだけでも嬉しいです。
鬼滅の刃は、英語ではDemon Slayerと言います。
こちらの菫 (id:sumi11re) さんの記事は、僕とは違った視点で鬼滅の刃とモラハラの関係性が考察されています。修悦な記事です。