はじめに
片親疎外とは、離婚を主なきっかけとして、一方の親(疎外親)が、もう一方の親(標的親)に対して拒絶や嫌悪感を抱くように子供を洗脳することです。
洗脳された子供は標的親を見下し一切の関係を拒絶します。
家族再統合療法(Reunification therapy)は、壊れてしまった家族の関係の再構築を目的として行われます。
しかし、通常の家族再統合療法は、片親疎外によって壊れてしまった親子の関係の再構築には役立たないだけでなく、むしろ、子供の洗脳を強めて、関係をされに悪化させてしまうことがあります。
その理由の一つは、すでに洗脳されてしまった子供を中心においてセラピーが行われるからです。
もう一つの理由は「人格障害を見逃す」からです。
片親疎外により子供から拒絶されて傷ついた上にセラピーでそれがさらに悪化する。とても、辛い経験ですが、標的親の多くが経験することです。
心の準備をしておきましょう。
参考YouTube
今回もこのYouTubeを参考にしました。
通常の家族再統合療法がダメな理由-人格障害を見逃す-
セラピストが疎外親の側に立つ
酷い片親疎外を行うのは人格障害者(自己愛性、境界性、ソシオパス)です。
この人達は、英語では、Master Manipulatorなどと言われ、他人をコントールしたり、嘘が上手です。
また、魅力的な外見や話術で、自分を良く見せることに長けています。
結果として、セラピストが疎外親の嘘を信じてしまい疎外親により沿ったセラピーをしてしまいます。つまり、片親疎外を強めてしまいます。
標的親への人格攻撃をセラピーでも続ける
人格障害者(疎外親)は、自分が間違っているとは、全く認識できません。
セラピーに子供と一緒に行き、自信満々で標的親の悪口をセラピストに言います。
子供は、疎外親が第三者であるセラピストにも「標的親に問題がある」と自信満々で訴える姿を見て、この嘘を真実だと確信するようになります。
セラピストが疎外親の側に立つと、この動きがさらに強まります。
子供の人格障害を見逃す
繰り返しですが、酷い片親疎外を行うのは人格障害者です。
人格障害者は、親から子へコピーされることがあります。つまり、酷い片親疎外が行われる場合、子供は、疎外親の戦略を学び、人格障害を発症し始めます。
通常の家族再統合療法では、子供が人格障害を持つことは想定されません。
つまり、現状の認識が間違っているので、正しいセラピーが行われません。
僕の実例です。
僕の子供達は、毒母から学び、すでにダブルバインドという人格障害者特有の戦略を使います。ダブルバインドは、疎外親が標的親への人格攻撃に良く使うからです。
ダブルバインドとは、二つの相容れない要求をして、被害者がどちらを選んでも、加害者(人格障害者)は常に勝ち、被害者は負けるように仕向けることです。
僕は、別居後、アパートを借りて、共同監護に向けて、子供達のベッドを買いました。
僕は子供達は15才と11才の男の子ですから、プラモデル感覚で、ベッドを組み立てるのは楽しいだろうと思って、組み立てて貰ったのです。一方で僕は、子供達がお腹が空いたと言うので、食事の準備をしていました。
後日、子供達がセラピストに訴えたのは、「パパは、僕達子供を労働力として使い、ベッドを組み立てさせた。それは、本来、パパの仕事で、子供に対する労働搾取だ」でした。
セラピストはこれを信じて、では、パパはどうするべきだったか、どうして欲しかったかとセラピーを続けました。
セラピストは、子供達がダブルバインドを使ったことを認識していませんでした。
だから、結果的に効果的なセラピーになりませんでした。
もし、僕が、自分で子供達のベッドを組み立ててたら、子供達はそれで良かったのでしょうか?僕はそうは思いません。これはダブルバインドです。
もし、僕が子供達のベッドを組み立てたら、子供達は、以下のどちらかで僕への人格攻撃をしたはずです。
「パパは、僕達が、楽しみにしていた、ベッドの組み立てを自分でやってしまった。本当に楽しみにしていたのに、楽しいところは、パパが全部、僕達から取り上げてしまった。」
または、「僕達は、お腹が空いていると言ったのに、パパは食事の準備をしようとはせず、ベッドの組み立てをずっとしていた。パパは僕達の世話をしようとはせず、ただ、自分の楽しみに没頭していた。」
人格障害を発症した子供の言うことを信じて、中心にしてのセラピーが効果的でないことが良く分かります。
この状況でどうするべきだったか?と議論しても意味がありません。僕が何を選択しても、後出しジャンケンで人格攻撃が行われるからです。
まとめ
通常の家族再統合療法(Reunification therapy)が片親疎外による洗脳を受けた子供には効果がない理由の一つは、セラピストが、片親疎外と人格障害が密接に結びついていることを認識していないからです。
ある特殊な病気の治療を行う人が、その病気に対する知識がないような状態です。
標的親の方は、家族再統合療法が片親疎外を悪化させる可能性があることを想定して、準備をしておくのが良いと思います。ここに書いた内容を踏まえてセラピストと話し合ってみるのも良いと思います。片親疎外が悪化した上にセラピストが自分のセラピーの方法に固執してする場合は、セラピストを変えるのも良いと思います。