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不貞型ナルシシストとの結婚生活の現実|見逃せない5つの特徴

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不貞型ナルシシストとの結婚生活の現実

この記事では、自己愛性パーソナリティ障害(NPD)や境界性パーソナリティ障害(BPD) を持つパートナーと結婚した場合に、どのような現実が待っているのかを紹介します。ここでは、これらのパーソナリティ障害を持つ人々を総称して「ナルシシスト」と呼びます。ナルシシストとの結婚生活には、大きく分けて「虐待型」と「不貞型」の2つのパターンがあります。本記事ではそのうち、表面的には穏やかに見えることが多い「不貞型」に焦点を当てます。

不貞型ナルシシストの特徴は、DVやモラハラが比較的目立たない一方で、浮気や不倫といった不貞行為を常習的に繰り返す点にあります。そして、いざ離婚が視野に入ると、虐待型と同様に、異常なまでの金銭への執着や離婚手続きの妨害、実子の連れ去りや片親疎外といった深刻な問題行動を引き起こすことも少なくありません。

自己愛性・境界性人格障害(ナルシシスト)と結婚生活における2つのパターン

「ナルシシスト」という言葉は日常的にも使われますが、心理学では自己愛性パーソナリティ障害(NPD)や境界性パーソナリティ障害(BPD)に見られる、極端に脆弱な自己肯定感と、それを補うために外的評価や賞賛を過剰に求める人格傾向を指します。こうしたナルシシストとの結婚生活には大きく2つのパターンが存在し、一つは暴言や暴力などでパートナーを支配しようとする「虐待型」、もう一つは比較的穏やかな態度の裏で不貞行為を繰り返す「不貞型」です。前者はDVやモラハラが顕著である一方、後者は浮気や不倫といった行動を通して誇大な自己像を保とうとする傾向があります。いずれのタイプも、他者との関係において「支配・操作・理想化・脱価値化」といった行動を繰り返し、自身の内なる空虚さを埋めようとする点で本質的に共通しており、結婚生活に深刻な影響を及ぼす存在であることに変わりはありません。

不貞型ナルシシストとは?

「不貞型ナルシシスト」は、度重なる浮気や不倫などの性的関係を通して自己価値を確認しようとするタイプです。彼らにとって不貞は「裏切り」や「快楽」ではなく、自己の誇大なイメージを強化するための“手段”となっています。

興味深いのは、このタイプのナルシシストは、家庭内でのモラハラやDVが比較的“マイルド”な形で現れる傾向があるという点です。これは、繰り返される不貞行為によって誇大な自己像がある程度満たされており、その結果としてパートナーに向けた直接的な攻撃性が緩和されるからです。例えるなら、ある程度社会的に成功を収めたナルシシストが、外部からの承認で満足感を得ることで家庭内の支配欲を多少抑えられ、DVモラハラが軽減されるのと、似たような心理メカニズムが働いています。もしかしたら、この両方の特徴を示す劣悪なナルシシストもいるかもしれませんが、DVモラハラと不貞行為はトレードオフの関係となることが一般的です。

たとえDVやモラハラが比較的マイルドであっても、その根底にある心理メカニズムは虐待型ナルシシストと本質的に変わりません。そのため、マネーハラスメント(マネハラ)や、家のゴミ屋敷化、あるいは潔癖すぎるこだわりなど、虐待型と共通する特徴が随所に見られます。

こうした性質は、安定した結婚生活の維持には極めて不向きであり、結果として離婚に至るケースも少なくありません。しかし、一度離婚が視野に入ると、今度は異常なまでの金銭への執着、離婚手続きの妨害、実子の連れ去りや片親疎外といった行動に出ることもあり、やはり非常に扱いづらい存在であることに変わりはないのです。

見逃せない!不貞型ナルシシストの5つの特徴

1. パートナーを軽視しつつも手放さないが。。。

不貞を繰り返しながらも、パートナーを完全に手放すことは少ないというのが、このタイプの大きな特徴です。その理由の一つは、「家庭を維持している自分」という理想像を保つことで得られる自己満足感にあります。さらに、ナルシシストの行動動機には常に損得勘定が存在します。浮気相手が、収入や社会的地位、容姿といった面で現在の配偶者を超えていないと判断すれば、婚姻関係を維持する方が“得”だと考えるため、関係を続けようとします。つまり、浮気相手すらも自身の価値を高めるための“手段”にすぎず、真に尊重されているわけではありません。逆に、浮気相手の条件が現在の配偶者を上回ると判断すれば、驚くほどあっさりと離婚に踏み切り、再婚を選ぶケースもあります。

2. 不貞がバレても罪悪感がない

「刺激を求めただけだった」「相手が勝手に好意を持った」などと、責任を他者に転嫁したり、自分の行動を正当化する発言が目立ちます。こうした合理化は非常に巧妙で、表面的には謝罪のように見えても、実際には反省の意図がないことがほとんどです。その謝罪は単に場を取り繕うための“演技”であり、時間が経てば再び同じ行動を繰り返す傾向があります。不貞型ナルシシストにとって、浮気は自己価値を確認するためのルーティンのようなものであり、罪悪感や忠誠心といった概念とは無縁であることが多いのです。

3. マネハラ

不貞型ナルシシストは、表面的には穏やかで経済的な支援をしているように見せかけながらも、実際にはパートナーの経済的自立を巧妙に妨げ、自分への依存を強めようとする傾向があります。これは、虐待型ナルシシストに共通する支配の手口の一つです。

男性の場合、極端に生活費を制限するような露骨な行動は少ないものの、パートナーが外で働こうとする意志を軽んじたり、「お前には無理だ」などと能力を否定するような発言を繰り返したりします。こうした言動により、パートナーは自信を失い、経済的に従属せざるを得ない状況に追い込まれます。さらに、自分自身が不貞行為をしているという自覚があるがゆえに、パートナーも同じように浮気をするのではないかという疑念を抱き、働かせたがらないという心理も隠れています。

一方、女性の不貞型ナルシシストには、外面を取り繕うための過剰な買い物やブランド志向、ステータスを維持するための浪費傾向が見られることがあります。こうした行動は一見すると自己表現や楽しみのように見えますが、実際には自己価値を高めるための手段であり、家計のバランスを崩す要因にもなります。

いずれのケースにおいても、家計が完全に破綻することは稀ですが、共に生活するパートナーにとっては、経済的不安と共に、じわじわとした精神的な圧迫感が積み重なっていきます。これが継続すると、自己肯定感の低下や、自立の機会を奪われるという深刻な影響をもたらすことになります。

4.ゴミ屋敷化と家事育児のネグレクト

ゴミ屋敷化や家事・育児の放棄もまた、不貞型ナルシシストにしばしば見られる行動であり、これは虐待型ナルシシストと共通する特徴でもあります。根底にある心理構造が似ているため、外面的には異なって見えても、実質的には同様の問題を引き起こします。

たとえば、男性の不貞型ナルシシストは、時間に余裕があっても家事を一切担おうとせず、パートナーに全ての負担を押し付ける傾向があります。一方、女性の場合、夫を外で働かせて自らは専業主婦でありながら、家の中は片付いておらず、育児への関与も乏しいという状況が見受けられます。子どものケアも最小限で、情緒的な関わりが不足していることが多く、結果として家庭内の機能不全を引き起こします。

このように、家事や育児を担う意思の欠如は、単なる怠慢ではなく、相手への配慮や責任感の欠如が表われています。虐待型同様にゴミ屋敷化と相反するように潔癖症の特徴を示す不貞型ナルシシストもいます。

5. 「理想的なパートナー像」を演じるのが非常に巧妙

不貞型ナルシシストに共通するのは、外面の良さと他者を操る能力の高さです。彼らが不貞を継続的に行える背景には、周囲に“気づかれない”だけの演技力と操作性があります。つまり、不貞というリスクの高い行動を成立させるには、社会的信用や好感度を意図的にコントロールできる能力が前提となるのです。

家庭内では無責任な言動や冷淡な態度を見せていても、外では「理想的なパートナー」「素敵な家庭人」として振る舞い、巧みに周囲の評価を獲得します。これは偶然ではなく、計算された自己イメージ戦略の一部であり、自己愛を補強する手段として機能しています。

こうした人物は、第三者から見ると「誠実で人当たりが良い」「家族思い」などと評価されやすく、SNSなどでも“幸せそうな家庭”を演出することが少なくありません。そのため、実際に被害を受けているパートナーが助けを求めようとしても、「まさかあの人がそんなことを?」と信じてもらえず、精神的に孤立しやすくなるのです。

また、浮気相手に対しても、「配偶者に冷たくされている」「家庭が壊れかけている」などの虚偽を交えたストーリーを用いて共感を引き出し、優位に立つという操作的手法が見られます。こうして常に“自分を中心とした物語”を構築しながら、他者の認知や行動をコントロールしていくのです。

つまり、「理想的なパートナー像の演出」は単なる見せかけではなく、不貞を成立させるための土台であり、支配と操作の手段そのものでもあります。
この構造に気づかない限り、周囲はもちろん、当事者であるパートナー自身も、自分がコントロールされていることに長く気づけないまま、心の消耗を重ねていくことになります。

不貞型ナルシシストとの結婚生活 まとめ

不貞型ナルシシストとの結婚生活は、一見すると穏やかに見えるかもしれません。しかし、その実態は巧妙な操作と支配によって築かれた、非常に脆弱で疲弊を伴う関係です。

モラハラやDVが比較的マイルドな一方で、不貞や経済的支配、家庭内のネグレクト、そして外面の演出によって、パートナーは静かに追い詰められていきます。そして、多くの場合、その関係はやがて破綻し、「離婚」という出口を模索せざるを得なくなります。

そして、離婚へと舵を切った後は、虐待型と同じような行動をとります。

彼らは離婚となると、金銭に異常な執着を示すようになります。慰謝料や財産分与、養育費に関して過剰な要求や拒否を繰り返し、交渉そのものを引き延ばすことで、精神的な主導権を握ろうとします。特に「再婚相手がまだ見つかっていない」ような状況では、離婚を遅延させることで自らの安全基地を保持しようとする行動が目立ちます。

不貞型の場合、再婚相手がすでに見つかっているケースでは、離婚の引き延ばしはあまり見られません。再婚相手の条件が、ナルシシストにとって「離婚するあなた」よりも高いと判断される場合に限り、再婚に踏み切る傾向があります。逆に、不倫相手があなたより劣ると感じられる場合は、たとえ離婚原因が自らの不貞であっても、その相手と再婚しようとしません。

さらに厄介なのが、片親疎外と呼ばれる行動です。これは、子どもに対してもう一方の親を悪く言いふらし、心理的な距離を作ることで、子どもの心を自分の味方に引き寄せようとする行為です。不貞型ナルシシストは、外面の良さを武器にしながら、周囲に「自分は良き親である」と印象づけつつ、裏で巧妙に子どもを操作し、相手親を排除する方向へ誘導していきます。自身の不貞が原因であっても、離婚が避けられないとなると実子誘拐に踏み切る不貞型ナルシシストは多いです。

このように、「不貞型」であっても、その本質は「虐待型」と地続きであり、別れ際にその本性が最も露骨に現れることが少なくありません。

被害にあっていると感じたら、まずは「気づくこと」です。あなたの感じている違和感は、きっと間違っていません。静かに蝕まれていく前に、自分自身を守る一歩を踏み出してほしい――この記事が、そのきっかけになれば幸いです。

↑↑↑抜粋)家庭や職場のパートナーから、ことあるごとに侮蔑され、否定されて、自分の考え方や感じ方はおかしいのだろうかかと自身がなくなっていたある日、あなたはモラルハラスメントの言葉に出会い「もしかすると自分は被害者なのでは」とふと気づきました。「このわけのわからない苦しみはモラハラという攻撃を受け続けたからだったのだ」・・・